愛・地球博記念公園は、APMネコバスを、2024年3月16日(土)より運行開始します。
ネコバスがEVバスに
ジブリパークの「もののけの里」と「どんどこ森」を結ぶEVバスの運行が始まります。
はいS流のは、外周管理道路の一部を使用したバックヤードルート。「もののけの里」と「どんどこ森」の2か所のバス停間約1.9kmを片道約10分をかけて走行します。
運行開始は、ジブリパークが全面開業する3月16日(土)。「魔女の谷」のオープンで、「青春の丘」から「ジブリの大倉庫」、「魔女の谷」、「もののけの里」への徒歩ルートの繋がりが深まりましたが、どうしても遠かった「どんどこ森」へのルートが新たに登場します。
料金は大人1,000円、子供(4歳~小学生)500円です。
山の中を風に乗って走り抜ける
APMネコバスは、ドアがなく、横から風が吹き抜けていきます。バックヤードを進むため、人通りのない山の中の道を、EVらしい静かな音で駆け抜けていくネコバス。「もののけの里」「魔女の谷」を裏側から覗くように進んでいく様子は、本物のネコバスに乗っているよう。
季節によって山の景色が変わっていくのも見どころになるそうです。
APMネコバスを利用すると、記念乗車券をプレゼント。ジブリの特別デザインの乗車券に、日付スタンプも押してもらえます。
トヨタが開発した電動低速モビリティ
APMネコバスの「APM」とは、Accessible People Mover、電動低速モビリティのこと。元々は、東京オリンピック・パラリンピックにて、各競技会場・選手村の大会関係者、移動に配慮が必要な来場者に対して、会場への「ラスト・ワンマイル」のアクセシビリティ改善策として専用開発された短距離・低速型のEVです。
このAPMをベースにスタジオジブリがデザインを監修。シンプルで無機質なデザインであったAPMの車体を架装しネコバスをイメージした丸みを帯びた全体デザインと艶消し塗装が駆使されたボディのカラーリング。を施しました。全長約3.9m(架装部を含むと約4.2m)・全幅約1.6m、全高約2m、というコンパクトな車体です。
顔・足部・尻尾はレーシングカーに用いられる高グレードのカーボン素材(CFRP)が用いられ、大規模架装にも関わらず、重量増を最小限に抑えるトヨタ自動車のクルマ・モノ作りの技術が惜しみなく投入され、今すぐにも動き出しそうな生き物感を与えるようデザインを工夫したそう。
上部四隅には目玉部がポジションマーカーになっているネズミが配置され、前面上部の行先表示は「ジブリパーク」の文字が一部逆さになった遊び心も。APMでは前面部に配置されていたヘッドライトとウインカーは、顔部の架装に伴い、左右ミラーの下部に設置。車両後方には、大きな尻尾と愛らしい肉球が。そして特徴的な目の部分は運転席のあるボタンを押すことにより、まるで映画のように淡く光ります。
車内もネコバスの乗り心地
車内では、ステアリングのグリップ部やインパネ類、更にはシートに至るまで、運転席周りにネコバスをイメージした配色がなされる拘りが。
2列目・3列目の乗客用シートには、動物感を強く表現した弾力性のあるフェイクファーのシートが使用され、その生地は天井にも展開されています。
バリアフリーや雨天対応も
バリアフリーとして、APM同様に2列目のシートを折り畳み、車体下部に内蔵されたスロープを用いて3列目側から乗り込む車いすでの利用も可能としています。
雨天時には備え付けの半透明カーテンが客席部に展開されますが、そこに浮かび上がるシルエットはあのキャラクター。
運行形態としては配備される5台の内、4台が稼働し、残りの1台は充電待機及び予備車として用いられるそうです。
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