東京ディズニーシー「ビリーヴ!〜シー・オブ・ドリームス〜」座談会 Part4

2023年1月6日 あとなび

東京ディズニーシーは、新ナイトタイムエンターテイメント「ビリーヴ!〜シー・オブ・ドリームス〜」を、2022年11月11日(金)より公演しています。社主・加坂、カメラマン・坂東、ライター・プーやの3人で話します。

第4回はフィナーレシーンとテーマソングについて。

フィナーレ

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ヴィランズ抜きで成立させたのはすごい

加:回想シーン好きなんだよね。特に『リメンバー・ミー』好きにはあそこのシーンを入れられるのはずるいですよ。

坂:「ファンタズミック!」が好きだった人が、当時の課題点を見せつけられるじゃないですか。あそこは本来ヴィランズが出てくるのが定番だから。

加:ヴィランズ抜きで成立させたのはすごい。エンディングに向かう盛り上げをしていて、あの繋ぎをしているのはずるいですね。

プ:やっぱり東京ディズニーシーって勧善懲悪の世界観ではないと思う。単に悪いやつが出てきて力で殴って解決という方向ではないと思う。

加:文化的なものとか象徴的なものとしてもそうですね。

坂:一見悪に見えるものでも理由があるし、人が被害を被るものにもありがたさがあるというね。

プ:それをちゃんと自分の内心との戦いとして消化させたのは、最近のディズニー映画としてもそうだし。やっぱり「ファンタズミック!」をやるべきパークは東京ディズニーランドだったんだなって思います。

最新メッセージに『アラジン』が添う

プ:ただ倒すわけじゃなくて、前振りとして自分の台詞に呼応して、信じることを思い出しているセリフを出して。今回ショーのテーマを最近の映画に寄せているから、最近公開されたモアナとアナ雪がメッセージとして合うのはまあ当たり前ですが、30年前の『アラジン』が純粋なメッセージとして呼応してきているのがすごいですね。

加:『アラジン』をあのシーンに添わせるのはね。

プ:『アラジン』の本質ってそこだと思っていて、実写化された時に、ジャスミンの話に時間を割きすぎたせいで、そこの話が欠落してるなと思うで、僕は実写のアラジンが好きじゃないんです。本来のメッセージを取りこぼしてないかと思っていた部分を、今回はすごく丁寧に最近のメッセージとして合わせてきてるから。あと、ただの『リトル・マーメイド』好きとして、トリトンの虹をちゃんと再現するところがやばいですね。

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ミッキー出てきてびっくり

プ:何も知らなかったから、ミッキー出てきてびっくりしました。

加:ドナルドたちも上まで上がってびっくりした。ミシカを思い出させますね。

フィナーレに必要なパイロor音楽

加:エンディングはもうちょいパイロが盛り上がればいいかなと。

坂:あれ以上やられると受け止められないかなと思いました。逆に曲が盛り上がればなと。パイロはあれ以上いいかなって。

プ:パイロが大きいバージの上から打ち出したから、もう降参ですって感じ。

坂:鑑賞場所が影響する気がします。現状が最適解だとは思うけれど、何か他に引き算してでも何か捻ったパイロがあってもいいかなと。

坂:パイロは満足かな。曲がもうちょっと畳かけ欲しかったかなと。

プ:その後のMISIAに繋げるには曲を畳かけた方がいいかもしれませんが、逆にフィナーレに満足してるから、MISIAの曲が蛇足に感じて。

加:MISIAありきだと思って観ちゃっているから。

プ:ミシカっぽさは分かるけれど、あれは昼だから成立していて、夜ではないと思う。

坂:せめてあれで締めるんだったら、英語版は入れちゃだめだと思うんですよ。

プ:MISIAありきではないと思うんですよ。

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テーマソング

「Every Wish Deserve a Dream」の意味

坂:やっぱりMISIA訳せてないんですよ。MISIAが入ってきた段階で、プロットが多少ごちゃっとしたものがあるなと思っていて。確かに「Every Wish Deserve a Dream」っていろんな訳を探しても日本語には訳せないんですよ。あまりにも感覚が本当に綺麗すぎて。ショーのストーリーは完全にその話だから。

Deserveという単語に肝があると思っていて。語源を辿ると、ラテン語圏の強意の「de」と、仕えるの「serve」なんです。サービスの「serve」。それが転じて、強く特定のことに対して仕えることによって、それに値する価値が得られるということから「ふさわしい」というニュアンスになっているんです。

それを全体的なストーリーとして、いろんな苦難がくるけれど、それの原点にあった思いを信じていれば結局叶うし、2番目の星も輝くよといった話なのかなと思いました。

その時に「君を願いが世界を輝かす」ではなかろうと。あなたが持っている願いが、それを持ち続けていれば輝くことなのであって、それがあるのが美しいよねという話ではなくないですかと。あえて言うなら、むしろ自分を輝かすみたいなニュアンスだと思っているので、エンドソングが邪魔に感じちゃって。MISIAを先に聞いて歌詞も読んだし、リスニングしたら全然違う話始まったぞって。

英語版では「あなたの心がこれをやりなさいと言っている」といったことも言っているし、その要素が日本語にないから、一回締められてから提示されるときつくてというのがありました。

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MISIA歌詞の作り

加:歌詞ありきよりMISIAが気持ちよく歌えるかどうかっていうところが最終点にあるのかなって。

坂:そこが「Sea of Dreams」との違いかなと。あれは訳すのを諦めている節があるじゃないですか。英語そのままの部分も多くて。だったら今回も英語で良くない?と。

これからのTDSにおけるメッセージ

プ:それを聞くと、英語版の歌詞のイメージも違いましたね。これから「ファンタジースプリングス」という新しいテーマポートができる東京ディズニーシーにおけるショーの価値として考えた時に。ピーター・パン、ラプンツェル、アナ雪が入ってきます。

東京ディズニーシーにおける星々とは何たるかを考えたときに、あれは航海の道しるべだと思って。冒険という船旅に出るテーマパークで、自分の夢とか希望とかが星々となって自分の進む道の道しるべとなるという意味のショーという感じがして。諦めた時でも、夢とか希望とかが星々となって照らしてくれて、その方向にコンパス合わせて進めていける、航海ができるみたいな冒険のパークに今後なっていくのかなという。そういう意味での冒険とイマジネーションの海になっていくのかなっていう感覚がして。そうするとDeserveの感覚からずれるんですね。

本当にファンタジースプリングスに向けて、これからの東京ディズニーシーの解釈はできたかなって。冒険とイマジネーションの海にあのエリアができることに対してすごく納得がいった。

加:コロナがあって、歌詞もそのままだったのかなって。ちょっとそういう意味も入っているのかなって。

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音楽特集はラジオで

「ビリーヴ!〜シー・オブ・ドリームス〜」の音楽については、ラジオ「花奈澪のコンフェティ☆シャワー」で特集します。実際のサウンドトラックを流しながら、音楽の良さを話します。2023年1月6日(金)18:00から生放送。

©Disney
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