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明治座創業150周年で船越英一郎「赤ひげ」主演

2023年11月4日 あとなび

舞台「赤ひげ」が、東京・明治座で2023年10月28日(土)〜11月12日(日)の期間、大阪・新歌舞伎座で12月14日(木)〜12月16日(土)の期間、上演されます。

明治座創業150周年記念作品「赤ひげ」

1958年に小説家の山本周五郎により生み出された連続短編小説「赤ひげ診療譚」。江戸時代の小石川養生所を舞台に、武骨で謎めいた医師「赤ひげ」と青年医師、そして貧しい患者や市井の人たちとの交流を描いたドラマは1965年に、監督に黒澤明、三船敏郎主演で映画化がなされ、また複数のTVドラマとして製作がなされ、名だたるスターが主演を務め、日本文学会に燦然と輝く名作として知られています。

そして明治座創業150周年記念作品の一つとなる今作は、脚本を堤泰之、演出は「New Musical『Color of Life』」「ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』」等で手腕を発揮している石丸さち子が務めます。原作小説は8本の短編からなるオムニバス形式を取っている所を、約2時間半(休憩時間含まず)にコンパクトかつ精巧に収めています。

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船越英一郎が“ずっと逃げていた”舞台

主人公で、患者に医術を施すだけでなく、患者の抱える事情にも踏み込み献身的に面倒を見る新出去定・通称「赤ひげ」役を務めるのは、芸歴41年にして今作が初舞台となる「2時間ドラマの帝王」の異名を持つ名優・船越英一郎さん。

2時間ドラマの帝王の異名で知られる船越さんは、自身も2017年よりNHKで放送のドラマ「赤ひげ」にて去定を複数シーズン演じており、去定役は自身のライフワークと話しています。初舞台への出演については「3年前に還暦を迎え、事務所の社長から『還暦ってのは新たに生まれ変わるんから、ゼロから新しいことを始めましょうよ、あなたがずっと逃げている舞台が残っている』と言われ、コロナで先送りになっているうちに、明治座さん150周年という栄誉が転がり込んで、そこにまんまと乗れた次第。これまで応援して下さった皆さんに直に感謝の気持ちを示したく、それが初舞台への背中を押してくれた」と話しています。

そんな船越さん演じる新井去定は、幕府が設けた医療施設である小石川養生所の所長として、薬品で染まった独特の赤色のひげを蓄えた、無骨で骨太な医者を地で行く人物。市中の貧困層の住民の為に粉骨砕身し、養生所のコストダウンを迫る御上に対しても一歩も引かず、自身は人である前に医者である、という信念の下、圧倒的な迫力を伴いながらどの登場人物よりもエネルギッシュに自身の信じる医術の道を突き進みます。しかし、頑固一辺倒というわけではなく、医術による回復よりも、それが毒になろうとも当人の幸せを優先した経過を見守るなど、血の通った行動を取るところも見せ、第二幕においては大立ち回りも披露するなど、舞台いっぱいを使ったエンターテイメントも繰り広げています。

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人気若手俳優や大御所女優が揃い踏み

保本登役・新木宏典

脇を固めるメインキャストも今を時めく若手舞台俳優達が勢揃い。去定と並び、今作のもう一人の主人公と言って良いのが、男性俳優集団「D-BOYS」のメンバーで、多数の人気舞台に出演、明治座においても「大逆転大江戸桜誉賑」にて秀宗役を務めた新木宏典さん保本登。

3年間の長崎遊学を終えて幕府の御目見医になるエリート街道を進むはずが、小石川養生所で働くことになった保本は、去定に養生所から追い出してもらおうと、ワザと反抗的な態度を最初はとるものの、施術中に血を見て卒倒するマイナスポイントが露呈するなど、養生所の女中達からは評判は良くありませんでしたが、去定から初めて患者を任されて以降は、様々な経験を経て、最後はまるで去定が乗り移ったかのような、熱い医員へと成長していきます。その様子を船越さんは「新木君は誠実で真面目過ぎます。俳優はもっと不良で良いんじゃないかと思いますが本当にナイスガイ」と褒め称えます。

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津川玄三役・崎山つばさ

同じく小石川養生所で働いている若き医員であり、皮肉屋でムードメーカーな一面を持つ津川玄三役を演じるのは、ミュージカル「刀剣乱舞」や舞台「幽☆遊☆白書」シリーズに出演する崎山つばささん。劇中で津川は藩のお抱え医師となり、一度養生所を出ていきますが、諸事情で舞い戻ってくるなど、羽陽曲折な面も見せますが、養生所に運び込まれる怪我人や病人を全力で治療にあたる姿は、医師を志す者として何ら不足は無い様子。

その姿を船越さんは、カンパニー内で年齢が中間に位置しながらも一番頼もしく、兄貴分的な感じで本当に頼りになるが、新木君には敬語を使うが、どこかでは「俺の方がアニキだぜ」と思っている、とのこと。

森半太夫役・猪野広樹、高橋健介(Wキャスト)

津川と同じく養生所の医員であり、去定を尊敬し、ワザと去定に反抗する保本を咎める森半太夫役には、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」、明治座では「巌流島」に主演の猪野広樹さんと、特撮ドラマ「ウルトラマンX」やミュージカル「刀剣乱舞」に出演の高橋健介さんが Wキャストで演じます。

劇中では去定に対しイエスマン的な面を見せるも、最終的に保本、津川と共に去定に養生所の在り方について激論を交わす程に医員としての信念を強く持つほどに成長。その演じる様子を船越さんは「広樹はとてもナイーブで頭が良いクレバーな青年。その中に秘めたる情熱があり、一見冷たそうにも見えるが、でもドライアイスって触ると火傷する…みたいな感じ。そのドライアイスに水じゃなく湯をかけるのが健介。一番の年少をいい事に甘え切っています。大人しくしていたのは最初の1週間位。でも彼もナイーブで、ワザとこのカンパニーで天真爛漫な役を引き受けて、彼も頭が良くて自分の役回りをキチンと持っている」と、火と水の関係の様な2人の様子を話しました。

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お杉役・菅井友香

養生所の一角に建てられた小屋に閉じ込められた患者、大店「伊勢屋」の娘、おゆみを看病する女中・お杉役には、元櫻坂46の初代キャプテンで、グループ卒業後は「飛龍伝 2020」や「新・幕末純情伝」等に出演した菅井友香さんが抜擢。貧しい環境に生まれ育ち、奉公先でのおゆみに恩を感じ、彼女を支えることに使命を感じ尽くす姿や、養生所の生活の中で保本の医師としての資質を見出すなどのお杉の演技の妙は、実力派俳優としての一面が伺えます。

菅井さんと対面した際に、可愛らしさと知性が同居している印象を受けたという船越さんは「彼女がもう一つ持っているのは強さ。怒声が飛び交う厳しい稽古場で芯を貫き、一度も弱音を吐かず挫けない。それをしっかりと乗り越えた本当に強い女性だなと思いました。櫻坂のリーダーって大変だったんだな」と絶賛。

お光役・山村紅葉

そして養生所の女中の取りまとめ役として、養生所の人間、そして長屋の人間の双方を知り尽くし、随所で盛り立てるお光役には過去テレビドラマなどで船越英一郎と多くの共演経験を持つ山村紅葉さんが出演。

船越さんと同年デビューで、夫婦役を務めた事もある戦友の様な山村さんに対しては、「もう親戚ですからね。色んな共演の仕方をしてきました。この初舞台に紅葉ちゃんが参加してくれて、存在感で一座を牽引していくというのをやってくれたと思っています」とコメント。

他にも昔、務めていた薬師問屋で不慮の事故にあい、治療を受けずにいた結果、我を失い物事の判断が付かなくなってしまった十兵衛を河相我聞さんが演じる等など、豪華キャストの揃い踏みが実現しました。

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「赤ひげ」をやる一番のテーマが実現できている

船越さんは「赤ひげはシンボリックな存在で、『赤ひげ診療譚』は言い返せば‟赤ひげ成長譚”だなと思っています。皆が赤ひげと向き合う事によって、自身の殻を破り、夫々の中に少しづつ自我が目覚め成長を遂げていく、その成長譚なんだなと思っております」という製作発表での言葉にかけて、「『赤ひげ』をやる一番のテーマは、稽古場と小石川養生所が全く同じ世界観になることである。稽古場の我々の関係が去定と若い医師達、養生所で働く皆さんと同じ空気感になりたい、この僕らの信頼関係がお客様に伝播していくのが一番のリアリティだと思っていて、これが今、実現できているんじゃないかなというのが僕にとっての大きな喜び」という、カンパニーが成長していく姿を感慨深そうに話していました。

明治座の舞台機構をフル活用した演出

明治座の舞台幅いっぱいを使って用意されたのは、盆と呼ばれる回転舞台機構上に設置された小石川療養所と、その外側に2階建てで設置された大がかりな長屋の舞台セット。セットの複数面、または表裏を切り替えての場面表現は明治座の舞台機構をフルに使い、効果的かつ躍動的に物語を進めていきます。船越さんによると、計算された舞台セットの動きの緻密さは、ほんの1,2秒動きがズレただけで観客から裏の動きが見えてしまったり、事故に繋がるという微細なレベルとのこと。

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坂本冬美歌唱の主題歌

そして劇中の要所要所にて流れ、キャストの熱演の魅力を何倍にも引き立てているのが、本作の主題歌「人間賛歌」。

歌唱を担当したのは、ドラマでも船越さんとの共演歴がある演歌歌手の坂本冬美さん。作詞は本作の演出を担当する石丸さち子さんが、作曲は日本を代表する音楽家である宮川彬良さんが担当。

「この曲を聞いただけで『赤ひげ』の世界観が強く伝わる素晴らしい歌と楽曲。本番までにこの曲と坂本さんの歌声に負けない舞台にしなきゃいけない」と船越さんも絶賛。坂本さんのこれでもかと観客の心と耳を鷲掴みにする情感が込められています。

明治座創業150周年記念『赤ひげ』
東京公演(明治座):2023年10月28日(土)〜11月12日(日)
大阪公演(新歌舞伎座):2023年12月14日(木)〜12月16日(土)
上演時間:約3時間(30分間の途中休憩を含む)
料金:S席(1・2階席)12,500円、A席(3階席)6,000円

※記事の内容は取材時の情報です。掲載している情報が変更になっている場合があります。
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