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東京ディズニーランド40年間のナイトパレードを振り返る

2023年4月16日 あとなび

40周年を迎えた東京ディズニーランド。今回は、40年間パークを飾ってきたナイトパレードを振り返ります。

東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード

1985年3月9日から1995年6月21日まで公演した初代ナイトパレード。

世界一著名なディズニーのパレードとも言えるこちらの演目、オリジナルはフロリダのウォルト・ディズニー・ワールド、セブン・シーズ・ラグーンにて1971年10月より現在もロングラン公演されている夜の水上パレード「エレクトリカル・ウォーター・ページェント」。こちらをベースに開発されたのが1972年6月よりカリフォルニア ディズニーランド夜の彩るナイトパレード「メインストリート・エレクトリカルパレード」となります。フロリダ、パリでも公演されましたが、現在は公演されていません。

メインテーマソングは「バロック・ホウダウン」。こちらの曲はディズニーパークオリジナルの楽曲ではなくガーション・キングスレイとジャン=ジャック・ペリーによるユニット「ペリー&キングスレイ」によって1967年にリリースされた曲です。原曲はモーグ・シンセサイザーを用いて演奏された電子音楽で、時代の最先端を走る曲でした。1977年に再度楽曲のアレンジが行われ、東京ディズニーランドにて使用されたのはこちらのバージョンをベースとしたものになります。

ディズニー映画『ピノキオ』より高さ5mを誇るブルーフェアリーを先頭に、ディズニー映画『ダンボ』に登場する機関車、「ケイシーJr.」がミッキー、ミニー、グーフィーを運ぶ「タイトルトレイン」という印象的なオープニングに続き、様々なディズニー映画のフロートが続きます。映画『ピートとドラゴン』の約12mの長さを誇る緑色のドラゴン、少年ピートが乗り、煙をはく姿も印象に残るでしょう。フィナーレは公演する国によって異なり、アメリカでは迫力のある星条旗でアメリカを称える「To Honor America」で愛国心あふれるスタイルで幕を閉じますが、東京版のフィナーレは「イッツ・ア・スモールワールド」となりました。東京ディズニーランドでの公演終了後、1997年に「スワン」フロートがディズニーランド・パリに輸出され、2003年の終演まで使用されました。

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ディズニー・ファンティリュージョン!

1995年7月21日から2001年5月15日まで公演した2代目ナイトパレード。

カリフォルニア ディズニーランドのアメリカ河にて公演されていた夜のショー「ファンタズミック!」を東京でも公演したいという東京ディズニーリゾート運営会社オリエンタルランド会長加賀見俊夫氏の意向により、2年以上の歳月をかけ、当時、世界4か所のディズニーパークの共同企画として開発がスタートたパレードが「ディズニー・ファンティリュージョン!」です。「ファンタズミック!」を公演したくても、東京ディズニーランドにはそのスペースが残念ながらありませんでした。そこで開発されたのが善と悪の戦いというコンセプトは変更せず、パレード型に。「Mickey’s Magical Garden」、「The Disney Villains」、「The Happy Ending」という3つのユニットに分かれたものになり、「ファンタズミック!」を踏襲しました。パレードは途中停止型となり、3回停止。鑑賞場所となるパレードルートでは、3回、ストーリーの進行に沿った異なるフロートが停止するので、全てのストーリーを楽しむことができます。

オーケストラにより演奏されるメインテーマソングは「ファンティリュージョンのテーマ」。3つのユニットでも同様の曲が使われていますが、ユニットごとに長調(メジャーコード)、単調(マイナーコード)の違いがあり、オープニングとなる「Mickey’s Magical Garden」では長調、続いて悪役が登場する2つ目のシーン「The Disney Villains」では曲が一変し短調に変わり不気味なムードの音楽が流れます。フィナーレとなる「The Happy Ending」で再び長調となり、壮大なスケールかつ明るいムードで幕を閉じます。

フロートのデザインやシステムはフロリダ ウォルト・ディズニー・ワールドのマジックキングダムで開催されていた最新のナイトパレード「スペクトロ・マジック」をベースに開発され、大きな仕掛けが多い迫力あるフロートとなりました。停止型かつストーリーありきのパレードであったにも関わらず、フロートの停止位置以外の場所から鑑賞するとショーモードにてフロートを見ることができなかったりと問題が色々あり、6年という短命で終演。

東京ディズニーランドでの公演終了後、2002年にディズニーランド・パリに輸出され、2003年より、「Disney’s Fantillusion Parade」と題して公演。東京時代は1ユニットに10フロート前後ある長めのパレードでしたが、パリでは1ユニットに3 〜5フロートとなり、コンパクトに。パークのシンボルである「眠れる森の美女の城」の周辺ではパレードの進行に合わせて照明も変わり、鮮やかな色彩になったり不気味な色彩になったりと変化を楽しめました。夏休み、ハロウィーン、クリスマスから新年にかけてのホリデーシーズンといったハイシーズンのみ公演されましたが、残念ながら2012年の夏以降、公演されていません。なお、夜のショー「ファンタズミック!」は東京ディズニーシーにて2011年4月23日から2020年3月25日まで公演されました。

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東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ

2001年6月1日から公演中の3代目ナイトパレード。

初代東京ディズニーランド・エレクトリカルパレードでは、50万個使用されていた電飾が今作では100万個以上と大幅にグレードアップ。LEDや光ファイバーも使われ、これまで以上に発色良く鮮やかなパレードとなりました。基本構成は初代東京ディズニーランド・エレクトリカルパレードを踏襲。

メインテーマソングも引き続き「バロック・ホウダウン」が用いられますが、新たにオーケストラレーションした壮大な完全新規バージョンとなりました。この際に作られた音源は後に「メインストリート・エレクトリカルパレード」の標準的なサウンドとして用いられ、2009年6月12日より、カリフォルニアの「ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー」で使用開始。その後、フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド、「マジック・キングダム」における公演でも使用されました。4回にわたり、フロート構成が変更されるレベルのリニューアルを実施しており、新作のディズニー映画のフロートが加わると共に、引退するフロートも登場しています。2007年3月17日、2011年7月8日、2015年7月9日、2017年7月11日の4回に渡りリニューアルしているほか、既存フロートが新型に置き換わるなどの変化もあり、バージョンは多岐に渡ります。

クリスマスシーズンには、テーマソングがクリスマスアレンジになる他、キャラクターの衣装なども変わり、クリスマスバージョンとして公演されます。

ワンス・ア・ポン・ア・タイム(番外編)

2014年5月29日より2017年11月6日まで公演された東京ディズニーランド初のシンデレラ城へのプロジェクションマッピングをメインとした夜のレギュラーエンターテイメント。

ディズニー映画『美女と野獣』のポット夫人が息子のチップに寝る前の読み聞かせから物語はスタート。ディズニー映画のおなじみのシーンを20台のプロジェクターから続々とシンデレラ城へ投影し、レーザーやサーチライト、花火などの特殊効果。演出も楽しめました。

2015年1月13日から3月20日まで期間限定で一部シーンを映画『アナと雪の女王』のシーンに差し替えた『ワンス・アポン・ア・タイム〜スペシャルウィンターエディション〜』を公演。アナ雪フィーバーも加わり、公演期間終了後も、同様の内容ながら名称を『ワンス・アポン・ア・タイム〜スペシャルエディション〜』に変更し、2015年7月7日まで延長公演。翌2016年1月12日から3月18日まで、「生まれてはじめて」と「レット・イット・ゴー~ありのままで~」を日本語歌詞版に変更し、公演しました。

このショーは東京での公演中に輸出され、フロリダ ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート内のマジック・キングダムでも2016年11月4日から2020年3月16日まで公演。映像は変わらないものの、ストーリーが変更され、セリフや歌も英語になりました。

©Disney
※記事の内容は取材時の情報です。掲載している情報が変更になっている場合があります。
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