サンリオピューロランドは、新作ミュージカル「MEMORY BOYS~想い出を売る店~」を、2018年6月30日(土)から上演します。
辻信太郎原作・2.5次元コラボ
フェアリーランドシアターの新作ミュージカルがスタート。2015年から3年間にわたり公演された前作「ちっちゃな英雄(ヒーロー)」につづき、数々の2.5次元ミュージカルを手がけるネルケプランニングと、ピューロランドのコラボレーションにより制作されます。
原作は、サンリオの代表取締役社長、辻信太郎著「想い出を売る店」。1985年には映画化もされたこのストーリーは、本人も自身の作品の中で一番のお気に入りだといいます。ステージ上には1985年の映画に使われた小道具がステージ上にオマージュとして残されていいます。
ストーリー
フェアリーランドシアターお馴染みのストーリーテラー、マイメロディがスチームパンクをテーマにしたコスチュームを着て登場します。
そして物語の舞台となる「想い出を売る店」に「MEMORY BOYS」の3人、マーチ・セレナーデ・ノクターンが現れます。彼らは不思議な機械を使って、人々の心の中にある想い出をまるで目の前に現れたかのように見せることができるシャボン玉をつくることができるのです。
彼らのもとに今日もお客さんがやってきました。町一番のバイオリン弾きルバートです。ルバートは大事な演奏の前にはこの店に立ち寄り、バイオリンをプレゼントしてくれた愛しい父との想い出を見せてもらっていました。
そのとき、ルバートの兄ラルゴが店に飛び込んできました。演奏会の準備はいいのか?と、いつも想い出のことばかり考えている弟に少し世話を焼いているようです。ラルゴは過去に手を怪我してからバイオリンを弾くことをやめ、弟の夢を支えているのだといいます。2人は想い出を最後まで見ないまま、演奏会の会場へ行ってしまいました。
そのころ町の中には1人の男の姿が。彼はグリッサ。かつてラルゴの親友でしたが、ある事件を機に町から姿を消します。
彼は、かつてルバートのバイオリンを無残に壊したのです。グリッサの存在に気づいた町の人々は非難の言葉をぶつけます。ラルゴは弟の演奏会を見に来ないか、と誘いますが、グリッサは断ってどこかへ消えてしまいました。
演奏会が迫る中、事件が起こります。ルバートのバイオリンが無くなっているのです。代わりのバイオリンを使うように諭すラルゴ。しかしルバートは折れません。彼はMEMORY BOYSの助けを借りることに。彼らは想い出の力を使ってバイオリンを見た人がいないか町じゅう探しまわります。
バイオリンの想い出が見える人は見つからず、シャボン玉も使い切ってしまいそうなMEMORY BOYSは、森の奥の大きな木の元へ。そこでラルゴとグリッサに出会います。大きな木は、ラルゴが過去のチクリとする見たくない想い出から逃げている限り解決策は見つからないと言います。そして、壊れたルバートのバイオリンの想い出とみんなで向き合うのです。
シャボン玉を吹くと、見えたのは怪しい人影。楽屋にバイオリンを置いて離れようとするルバートの目を盗んでバイオリンを奪い壊してしまいます。彼の才能を羨む、町を牛耳る資産家の息子たちの仕業でした。彼らは悪びれるどころか、ラルゴに「本当はお前も弟が憎かっただろう」と吐いて去ろうとします。怒りのあまり手をあげてしまうラルゴ。この時彼は抵抗され、手に怪我を負います。
一部始終を見ていたグリッサは、このままではラルゴの立場が危ない、と彼をかばい、バイオリンを壊したのは俺だということにしろと言います。その代わり、ラルゴに殴られたことも忘れろ、と…。
全ての謎が解けたと思ったそのとき。マーチに「ルバートが消えた」と連絡が入ります。全員で必死でルバートを探すなか、マーチはルバートが大好きだった丘へ。そこに彼は居ました。無くなったはずのバイオリンを弾きながら。ルバートは「兄ともう一度バイオリンが弾きたい」というのです。マーチはそれに対し本当に想いを伝える方法を全て試したか問います。ルバートはこの父親がくれたバイオリンで演奏会を楽しむことが何より兄のためになるのだと気づきます。
そして迎えた演奏会。ルバートが美しいソロを弾いていると、バイオリンの弦が切れてしまいます。駆け寄るラルゴに、グリッサが「このバイオリンにもついに出番が来た」と一本のバイオリンを差し出します。グリッサの夢は、バイオリン職人になること、そしてそのバイオリンを他でもないラルゴに弾いてもらうことでした。続くように、弦が切れてしまったことを観客に詫びながら、その代わりに兄とのデュエットを披露するというルバート。驚きながらも、2人の奏でる音色にその場の全ての人が聴き入ります。
MEMORY BOYSがシャボン玉を吹くと、そこに父の思い出の姿が。デュエットはトリオになり、最高の音色を奏でます。
MEMORY BOYSは、日々想い出に変わっていく毎日を大切に生きていくことを「想い出を売る店」を通して教えてくれるのです。
MEMORY BOYS〜想い出を売る店〜
上演開始日:2018年6月30日(土)〜終了日未定
上演場所:サンリオピューロランド内 1 階 フェアリーランドシアター
上演時間:1回約40分
上演回数:平日2〜3回、休日4回(予定)
原作:「想い出を売る店」(著:辻信太郎)
制作協力:ネルケプランニング
脚本・作詞:浅井さやか
ヘアメイク:アトリエレオパード
演出:伊藤マサミ(進戯団 夢命クラシックス)
音楽:坂部 剛
演出協力:亀田真二郎(東京パチプロデュース)
振付:本山新之助
衣裳デザイン:加藤佑里恵(藤衣裳)
イラスト:名尾生博
技術監督:寅川英司
出演キャスト
チームフォルテ / チームアレグロ ※敬称略
マーチ(メモリーボーイズ) / 瀬戸祐介、真田貴裕
セレナーデ(メモリーボーイズ) / 中尾拳也、木村 敦
ノクターン(メモリーボーイズ) / 佐野真白、渡部大稀
ルバート / 笠原彰人、木原健人
ラルゴ / 五十嵐拓人、平井雄基
グリッサ / 鈴木雅也、増本健一
マイメロディ
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