第36回東京国際映画祭が、2023年10月23日(月)~11月1日(水)の10日間、開催されています。
TIFFで219本を上映
1985年に渋谷にて初開催され、日本で唯一、国際映画製作者連盟(FIAPF)の公認を受けているアジア最大級の国際映画祭であるTIFF。2021年の第34回開催より、長年に渡りメイン会場となっていた港区六本木エリアから、有楽町・丸の内・日比谷・銀座地区へと開催会場を移転。今年は2023年10月23日(月)~11月1日(水)の10日間に渡って、エリア内の12か所の上映会場をメインに都内の各劇場施設・ホールを使用し、36本のワールドプレミア作品を含む219本の作品が上映されます。
今年は国際交流の強化を重視し、600人以上の海外ゲストを招聘。映画祭の花形であるコンペティション部門には、114の国・地域から1942本の作品がエントリー。その中から選ばれた15本が5人の国際審査委員により審査がなされ、最優秀賞である東京グランプリ/東京都知事賞を含む、7つの賞を競います。
レッドカーペットは『ゴジラ-1.0』キャストが先陣
会期初日の10月23日(月)午後には、オープニングイベントとして、レッドカーペットとオープニングセレモニーが行われました。
東京ミッドタウン日比谷・日比谷ステップ広場、日比谷仲通り、および東京宝塚劇場が華々しく彩られ、日比谷ステップ広場から東京宝塚劇場までの約165mに渡ってレッドカーペットが敷かれ、国内外205名のゲストが、国内外のマスメディア204人、クラウドファンディング参加者、および事前応募に当選した千代田区在住・在勤・在学者等、計306人の観客が歓声を上げる中、大手を振って進みました。
トップバッターとしてレッドカーペットに姿を見せたのは、11月1日(水)にクロージング作品として上映される『ゴジラ-1.0』から、監督・脚本・VFXを務めた山崎貴さん、敷島浩一役の神木隆之介さん、大石典子役の浜辺美波さん。
神木さんは「ゴジラという、日本が世界に誇るコンテンツが映画の画面いっぱいに広がり、迫力満点でアトラクションの様に楽しめます」と、本作の見所を端的に表し、「皆さんに楽しんでいただける作品となっておりますので是非宜しくお願い致します」とのメッセージを来場者と配信視聴者に語りかけました。
そして、レッドカーペットのラストを飾ったのは、オープニング作品として上映される『PERFECT DAYS』 より、コンペティション部門の今年度国際審査委員長も務めるヴェム・ヴェンダース監督、主演の役所広司さんら、23名という大所帯が登壇。役所さんを尊敬するというヴェンダース監督は感無量の様子でした。
チャン・イーモウ監督に特別功労賞を授与
東京宝塚劇場ではオープニングセレモニーを開催。900人近い来場者が見守る中、ヴァイオリニストで女優の川井郁⼦さんを筆頭とした五重奏の映画音楽のオープニングアクトが行われ、来賓として西村康稔経済産業大臣の挨拶、岸田文雄内閣総大臣からのビデオメッセージが流れました。
そして、世界中で多彩なヒット映画を生み出し、映画監督のみならず北京2008夏季・北京2022冬季オリンピックの開閉会式の総合演出を務めるなど世界的に名を知られるチャン・イーモウ氏に対し、永年の国内外を含めた映画界への貢献を称え、TIFFより特別功労賞が授与されました。「36年前に私はここで主演男優賞を受賞しましたが、まだ映画監督ではありませんでした。18年後にTIFFの審査委員長となり、更に18年後の今日、再びここに立っています。これからも私は良い作品を沢山撮って、また皆さんとお会いしたいです。頑張ります」と喜びのメッセージがイーモウ監督から話されました。
さらに『PERFECT DAYS』出演者ら11名が登壇し、ヴェンダース監督が尊敬してやまないという主演の役所広司さんから「映画は白紙の状態で見てもらうのが一番驚きがあり、次に何が起こるか分からない、何時か何か起こるんじゃないか、というドキドキする映画を楽しんでいただきたい」とのヴェンダース監督へのリスペクトが込められた挨拶がなされました。
開催期間:2023年10月23日(月)~11月1日(水)
会場:シネスイッチ銀座/丸の内TOEI(中央区)/角川シネマ有楽町/TOHOシネマズ シャンテ/TOHOシネマズ日比谷/ヒューマントラストシネマ有楽町/有楽町・日比谷・丸の内・銀座地区(丸の内ピカデリー/ヒューリックホール東京/丸ビルホール/東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場/有楽町micro/東京宝塚劇場ほか)
上演本数:219本(内、邦画作品108本)
ワールドプレミア作品数:36本
女性監督作品数:38本(男女共同監督作品3本)を含む
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