サンシャイン水族館では、メンダコの展示が開始から41日目を迎え最長展示記録を大きく更新しており、国内展示最長記録を更新する可能性が出てきました。
2/16に日本記録を更新
サンシャイン水族館では「ゾクゾク深海生物2022」を2022年3月6日(日)まで開催中。イベント内でメンダコが展示されています。
例年、海面の温度が下がり深海との温度差が小さくなる冬期にメンダコを採集し、飼育展示をしてきましたが、メンダコの長期の展示は非常に難しく、今までの最長展示記録は17日でした。今年は2月4日(金)で展示開始から41日目を迎え、最長記録を大幅に更新しています。
日本国内での展示最長記録は52日。2月16日(水)まで展示が続けば、日本記録を更新します。
貴重な食事シーンも撮影
現在展示しているメンダコは、2021年12月25日(土)に静岡県の駿河湾沼津沖で底曳き網漁の船に同乗した飼育スタッフが採集。通常、網を引き揚げる際に他の漁獲物などに揉まれて傷つくことが多いのですが、今回は個体への影響が少なく非常に良い状態で採集することができました。
採集後はすぐに加圧水槽に入れ急速な浮上による減圧症のリスクを減らしてサンシャイン水族館まで運搬し、翌26日(日)から展示を開始。展示後も状態良好で、腕を広げて体を大きく見せるような姿や、アクロバティックな動き、今までのメンダコ展示では見たことのないような動作を観察することができています。深海で採れた小エビを食べる非常に貴重なシーンを撮影することもでき、SNSで発信を行なっています。
サンシャイン水族館飼育スタッフ 上市光之さんのコメント
網を曳いた漁師さんが「メンダコ!」と言って手際よく取り上げ、一目見た時外傷も殆どなくこれまで見てきたどの個体よりも状態が良く綺麗だったことを記憶しています。船上でメンダコを見ると、体色の赤が映えて見とれそうでしたが…そんな暇もなく素早くかつ丁寧に加圧水槽へ収容し、運搬しました。
水族館での展示中も、タコらしい動きを見せてくれており感動しました。性別がメスだとしたら卵を持っているかもしれないなどまだまだ不明なことが多いですが、長期展示していくにつれていろいろと生態が明らかになってくるのが楽しみです。