イマーシブ・フォート東京が、お台場ヴィーナスフォート跡地に2024年春に開業します。
刀による世界初のイマーシブ・テーマパーク
イマーシブシアターを中心とした、世界初のイマーシブ・テーマパークが、お台場に2024年春にオープンします。
イマーシブ体験をアトラクションやショップ、レストランで体験できる、1日位中“完全没入体験”が楽しめる施設となります。ヴィーナスフォート跡地にイマーシブ・エンターテイメントの要塞として広がっていくよう「イマーシブ・フォート東京」と名付けられました。
イマーシブ・フォート東京は、株式会社刀が、企画・開発から運営まで自社で行う初めてのテーマパーク。刀は、元ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの森岡毅氏らによるマーケティング集団。西武園ゆうえんちリニューアルやハウステンボスのブランディングを手掛けています。
刀の田村考氏がプレジデントを務め、津野庄一郎氏、興山友恵氏らが制作を担当します。
12アトラクション、6ショップ&レストランを展開
パーク内では、12のアトラクションを展開。体験時間が1時間を超える大規模イマーシブシアターを中心に、本格ホラー・イマーシブや、レストラン店舗で突然起きる豪華絢爛なショーに巻き込まれる、レストラン兼ショー・アトラクションのイマーシブ体験などが登場します。
アトラクション体験は、すごくディープでヘビーなものから、ライトで家族でも楽しめるものまで、3段階程度のバリエーションを用意。1日の中で、思いっきりヘビーなものも体験しながら、ライトなものも体験してもらえるようなプランを考えているとしています。
それぞれ、「殺人事件を自分だけが目撃してしまう」「物語の重要なカギを自分だけが知らされてしまう」「自分が事件の容疑者に仕立て上げられてしまう」「煌びやかなステージの中心に自分が立っている」「気が付けば銃撃戦の真っただ中に放り込まれる」といった物語で、ゲスト自身が主人公となる物語に没入するイマーシブ体験ができます。
誰もが別の体験を経験し、同じ人が別の日に訪れても違う体験になる。その時その瞬間、その場所だけの唯一無二の体験ができるアトラクション。それを二桁の数で展開する、世界初のイマーシブ・テーマパークとなります。
IPコラボのアトラクション
また、アトラクションではキャラクターとのコラボも実施予定。インバウンド客が集まるお台場で、内外を知っているブランドを投入。ブランドをイマーシブで体験することで、より親しめるものになるとし、日本のコンテンツを世界に伝える施設にもなります。
具体的なコラボ作品名などは後日発表されます。
レストラン4店舗、ショップ2店舗
パーク内には、飲食4店舗、物販2店舗も設置。うち1店舗は、レストランとショー・アトラクションを兼ねた店舗となります。
テーマパークをアップデートする
開業発表記者会見では、刀の森岡CEOが登壇。
エンターテイメントは人が生きているために必要なものだとし、そのエンターテイメントとは大きくライブエンターテイメントとデジタルエンターテイメントに分かれていると指摘。デジタルが進化していく中で、テーマパークが今までのままでは、ライブエンターテイメントの未来は細っていくという危機感を示しました。
ライブの良さを凝縮して進化させたものを届けたいとし、テーマパークをアップデートすると、新テーマパーク構想を語りました。
従来のテーマパークは、世界観の中にはいるが、エンターテイメントを横で見ている第三者的であるのに対し、もっとライブにして、物語の中の当事者に全てのゲストを入れていく体験を提供。
日本でも現在、小規模な小屋で1~10人を没入させるイマーシブ・エンターテイメントは展開されているものの、それを1日で何百何千人を満足させるには、仕掛ける側に相当なノウハウが必要だとし、USJ「ホテルアルバート」の経験がある津野氏を中心に、新たなテーマパークを仕掛けると宣言しました。
テーマは「Live Intensity(ライブ感の圧倒的な強さ)」
テーマパークをアップデートさせるために、他にないテーマを設定。
東京ディズニーリゾートは究極的に「ハピネス」を提供しており、それは世の中の6割くらいの人が一番欲しい感情だと分析。残り4割くらいの人が欲しい感情は「エキサイトメント」で、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが提供。そしてハウステンボスでは「憧れ」を売ると戦略を説明しました。
そして、イマーシブ・フォート東京ではテーマを「Live Intensity(ライブ感の圧倒的な強さ)」に設定。ライブ感を重視し、イマーシブを「完全没入体験」と日本語で形容します。
旧ヴィーナスフォートの建物を活用
イマーシブ・フォート東京は、2022年3月に営業終了した、ヴィーナスフォートの建物をそのまま活用。旧ヴィーナスフォートの2階と3階部分の約3万平米を使用し、12アトラクション、6店舗を展開します。全天候型で約3万平米という、大規模な屋内テーマパークとなります。
ヴィーナスフォート街並みを、ヨーロッパのマーケットやミステリアスな夜のヨーロッパ、路地の裏道など、音響・照明・装飾を更新することで新たな環境を作り出します。
世界展開を目指す事業モデルに
商業施設のテーマパークとしての再活用は、短期間かつ小規模な投資で実現できる施策。これは従来のテーマパークのような大規模開発を必要としない持続可能な新しい開発方法としており、商業施設をはじめ学校などの跡地を活用して展開、移植可能な事業モデル。日本初のエンターテイメントビジネスとして、世界中で展開することを目指しています。
東京都江東区有明
2024年春(予定)
総面積:約3万平米(旧ヴィーナスフォート2F/3F部分に相当)
店舗数:6(飲食4店舗、物販2店舗)1店舗はレストランとショー・アトラクションを兼ねる