サンシャイン水族館は、作業で水槽に潜る飼育スタッフがチンアナゴに変身する「チンアナゴダイバー」が、2022年11月11日(金)の「チンアナゴの日」に登場します。
チンアナゴとは
チンアナゴは、ウナギ目アナゴ科に属する海水魚の一種。インド洋から西太平洋の熱帯域のほか、日本でも琉球諸島、伊豆半島など、太平洋岸に分布しています。
チンアナゴという名前は、顔が狆(ちん)という犬に似ていることが由来です。サンシャイン水族館では館内1階「サンゴ礁の海」水槽の左端にいます。
チンアナゴの生態
全長は約30cm
チンアナゴの全長はおよそ30cm。巣穴に体の3分の2を埋めたまま暮らしています。
まだ小さいうちは泳いで生活していますが、成長して砂底の巣穴に落ち着いた後は、全身を現すことはあまりありません。
チンアナゴの肛門は
体の横側にある斑点にはエラとヒレが隠れていますが、お腹あたりにあるもう1つの黒い斑点には、肛門があります。
長い体の真ん中あたりにあるので、普段は穴の中に隠れていることも多いですが、体をにゅ~っと穴から出している時にはお腹の黒い斑点が観察できるかもしれません。
チンアナゴの主食
主に動物性プランクトン。ゆらゆらと揺れながら口をパクパクと動かしているのは、水流にのって運ばれてくるプランクトンを食べているからです。
エサが流れてくる方向に応じて体の向きを変えるので、近くにいる一群は同じ方向を向いていることが多いです。
チンアナゴの排泄・産卵
チンアナゴはフンを巣穴の外でします。そのタイミングは一瞬だそうなので、見られたらラッキー。
また繁殖時は産卵・放精時、身体の大部分を砂から出して卵と精子を海へ放ちます。その時は素早く身体をくねらせることがわかっています。
チンアナゴとニシキアナゴの違い
チンアナゴとニシキアナゴの最大の違いは体表の模様です。チンアナゴは灰色をベースに大きさの違うおしゃれな黒のドット柄。一方ニシキアナゴは白とオレンジのポップな縞模様です。
ニシキアナゴはチンアナゴとほぼ同じ大きさで、生息地もほぼチンアナゴと一緒。インド洋から西太平洋、インドネシア海域にも生息しています。生態もほとんど一緒。こちらもウナギやアナゴの仲間ですが、チンアナゴ属に属しているチンアナゴとは違い、ニシキアナゴはシンジュアナゴ属に属しています。
単なる色違いではなく、ウナギとアナゴが別の生き物であるように、種類として異なる者同士です。
11/11「チンアナゴの日」イベント
水槽内を潜り作業を行うスタッフが、チンアナゴの日に限りチンアナゴに変身します。11:11〜と午後1:11〜は、「サンゴ礁の海」水槽前にてチンアナゴの特徴や生態などの解説を実施。サンゴ礁水槽前丸柱では、チンアナゴが砂へ潜る映像や普段見られないチンアナゴの様子を上映します。