アドベンチャーワールドに、フェアリーペンギンの赤ちゃんが、2021年5月25日(火)、誕生しました。
種の保存のため“かさりん”から搬入
フェアリーペンギンの赤ちゃんが誕生するのは、アドベンチャーワールドで初。
この赤ちゃんは、2021年5月14日(金)に東京都葛西臨海水族園から有精卵を3卵搬入し、孵卵器(ふらんき:人工孵化をさせるための装置)で保温し見守っていたもの。
5月25日(火)に無事赤ちゃんが誕生しました。
国内のフェアリーペンギン飼育園館は5施設のみで、特定の遺伝子に偏る問題があり、遺伝的多様性を保つ必要があります。
そこでアドベンチャーワールドでは、葛西臨海水族園より有精卵3卵を搬入しました。
3卵のうち、1卵は残念ながら死亡してしまいましたが、もう1卵は今後孵化予定です。
27日(木)より公開予定
フェアリーペンギンの赤ちゃんは体重35.7gで性別は不明。
元気に鳴き保育器の中を動き回っており、体重測定の際には、エサの要求をしてくるなど元気いっぱいです。
とても小さな体ですが、平均的な体重です。
5月27日(木)より、ペンギン王国1階にて公開予定となっています。
絶滅が懸念されるフェアリーペンギン
アドベンチャーワールドでは現在8種類のペンギンを飼育していますが、フェアリーペンギンのみが繁殖に成功していませんでした。
そこで、葛西臨海水族園と協力し、フェアリーペンギンの有精卵を輸送。
誕生しヒナの状態での輸送となると、輸送後の検疫、新しい飼育環境への順応、日長サイクルの違いなど多くの負担がかかり、リスクを減らすため、今回は誕生前の卵での輸送となりました。
フェアリーペンギンは野生下では都市に生息することが多く、車との接触事故や人間が捨てたゴミを誤食し、命を落とすことも少なくありません。
また海水温度上昇により、子育ての際にエサとなる魚や甲殻類を捕まえることが出来ず、ヒナの生存率が低下し、絶滅が懸念されています。
フェアリーペンギンは国内での飼育羽数も少なく、特定の遺伝子に偏る問題があり、遺伝的多様性を保つため、飼育園館同士協力して繁殖に取り組む必要があります。
今後はアドベンチャーワールド内でのフェアリーペンギンの繁殖成功を目指し、遺伝的多様性を維持することを目指すとしています。