ジブリパークが、全5エリアを2024年3月16日(土)に開業しました。開業を記念して、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、3月15日(金)に囲み取材を行いました。
宮崎吾郎監督もウォルトも立体物の方が上手かった
ジブリパーク「魔女の谷」エリアが、3月16日(土)にオープン。ジブリパーク最大のエリアができ、パークが完成を果たしました。
鈴木プロデューサーは、ジブリパークの宮崎吾朗監督に案内され、ジブリパークを見て回ったそう。「僕は中学の頃から知る吾朗君と一緒に(ジブリ)美術館・映画・ジブリパークをやり、今日、魔女の谷で作られたモノを見させてもらって感慨深かったです」と述べました。
吾郎監督については「彼は元々、公園の仕事で立体物を扱っていた。映画は2次元のものじゃないですか。それがジブリパークでは立体物を扱う」と経歴を紹介。
「ウォルト・ディズニーという人物がいますよね?彼は映画から始まり、立体へと行った人なんです。僕はウォルトに限って言うと、立体物の方が造るものが上手かったという感想を抱いたんです」と、アニメーションで宮﨑駿監督らスタジオジブリに多大な影響を与えたウォルトについて、パークでの功績も評価。
その上で、『ゲド戦記』などアニメーション映画監督を経てジブリパーク監督になった吾朗氏について「映画もさることながら、立体物を作らせたら彼の本領発揮なんだなと思いました。それが今日僕が周って感じた一番の印象です。本人も本当に満足したようで楽しそうです」と吾郎監督とウォルトを繋げて語りました。
ディズニーランドと違い本物の建物
「魔女の谷」の造りについては、「建物がみんな本物なんですよね」と特徴を語りました。
本物の建物が意味することについて「例えばディズニーランドの建物、実はあれは柱一本にしても中に鉄芯が入っていてそれを包んで形に見せている。それが今回、吾朗君が手掛けたものは全て本物の建物。木はちゃんと木で、さっき『これ本物だよね?』って彼に聞いたら『そうです』って」とジブリパークの建物への考え方を垣間見せました。
「魔女の谷」の中でも、吾郎氏のガイドで自身の監督作『アーヤと魔女』をモチーフにした「魔女の家」を見学した深く感動したそう。その理由は「自身の映画で細部にまで手の内が分かっているから力入ってましたね。自分の作品は何を如何したって自分の物だというのがあるんじゃないですかね。オヤジさんの作ったモノだと考え方やその他を理解した上でやらなきゃいけないというストレスもあったと思います。その中で自由に作れたのが『アーヤと魔女』関連施設。あの部屋の汚さが細部まで再現されていて面白かった」と分析しました。
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