鴨川シーワールドは、「タコクラゲ」を、2023年9月9日(土)から展示しています。
8本の口腕がタコのようなクラゲ
鴨川シーワールドの「Kurage Life(クラゲライフ)」は、約10種類のクラゲを観察できる「生体展示ゾーン」とデジタル映像技術でクラゲの不思議な生活史を体験できる「デジタル水槽ゾーン」の2つで構成されたクラゲの展示施設です。新たに、熱帯域に多く生息する「タコクラゲ」の展示が始まりました。
「タコクラゲ」は夏から秋にかけて関東以南の波穏やかな湾内などに出現するクラゲで、丸いカサとカサの下にある8本の口腕がタコを連想させることが名前の由来と言われています。毒性は弱く、小さなプランクトンを捕まえて食べますが、サンゴの仲間などと同様に体内に褐虫藻(かっちゅうそう)が共生しており、光合成で得た栄養も得ることができます。
館山市で飼育員が採集
タコクラゲは、鹿児島や沖縄など南の海域で多く見られる種類で、秋ごろに房総半島に出現するといわれています。しかし、これまでなかなか採集することができませんでした。
今年は8月26日に東京湾口の館山市内の漁港で目撃情報があり、翌8月27日に30個体を採集することができました。展示予定の個体はカサの大きさが5〜6cmですが、15cmを超える大型の個体も採集することができ、そこからは次の繁殖をするための幼生(プラヌラ)も採集しています。