ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ最新作『モアナと伝説の海2』が劇場公開中。
監督のデイブ・デリック・ジュニア、ジェイソン・ハンド、デイナ・ルドゥー・ミラー、脚本のジャレッド・ブッシュが本作の魅力について語りました。
オセアニア文化を尊重した物語
本作は、前作『モアナと伝説の海』の3年後を描く物語。続編としてストーリーを引き継ぐにあたり、前作の製作中に設立された団体であるオセアニック・カルチュラル・トラストと作中に表現される文化の描き方について緊密に協力しあいました。
ハンド監督は、太平洋諸島出身の人類学者や言語学者、歴史家、振付師などからなる団体との協力関係と助言について、「彼らはすべての段階において私たちをサポートしてくれ、映画のあり方についてアイデアをくれました。それが本当に重要でした」と振り返ります。
また、過去に『オズ はじまりの戦い』や『ストレンジ・ワールド』などで活躍したアニメーション責任者の一人ケビン・ウェブは「オセアニック・カルチュラル・トラストにさまざまなアクション、ダンス、表現を開発したアニメーションの振り付けの監修を依頼しました。振り付けが必要ないシーンであっても、すべてのミュージカルシーンのシークエンスで、私たちは彼らに頼る瞬間がありました。振り付けがなくても音楽のように感じられるようなシンプルな動きや、地域や文化的な部分を忠実に表現することができました」とコメントしています。
サモアにルーツをもつミラーは、「最初の映画が公開されたとき、深い誇りを感じたことを覚えています。太平洋諸島にルーツのあるヒロインを見たのはモアナが初めてでした。私の世界の見方が変わりました。そして、モアナの存在が世界中から祝福されるのを目の当たりにして、世界も変わったんだと感じました。」
デリックは、「『モアナと伝説の海2』は私たちが何者であるか、そして何者であろうとしているかを一人ひとりが考えさせられる作品です。この映画には、コミュニティについての美しいメッセージがたくさんあります」と述べました。
またハンドは、「ディズニーがこれほど特別な理由は、様々な異なる方法で人々にアプローチできることです。ディズニーの一員として働く醍醐味は、作品を通して多くの観客にリーチできることです。まさか、たった24時間で1億7,800万人が『モアナと伝説の海2』の予告編を観てくださるとは思いもしませんでした。ディズニーが巨大スクリーンで新たな物語にファンを惹きつけ、繋ぎ続けていると実感するできごとでした」と語りました。
WDAS新COOが語る見どころ
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーに、ジェニファー・リーに代わり就任したばかりのジャレッド・ブッシュ。ミラーと共に脚本を執筆しました。
彼は「本作は、自分のアイデンティティを見つけるという、まさに普遍的な物語です。前作でモアナは16歳ですが、私がその年齢だった頃、自分が何者なのかを見極めようとするのはとても難しいことでした。モアナは海にいるべきなのに、父親が海に出ることを拒んだため、海に出ることができなかった。彼女は本当の自分がそこにいると感じていたが、思い切って行動してみるまでは確かなことはわからなかった。自分自身を見つけること、そしてそれがいかに難しいことであるかという、親近感のわく考え方がすべて描かれていたことに惹かれました」と語ります。
「前作では、モアナは自分が何者であるかを知ったばかりです。ラストで彼女は自分の進むべき道を見つけ、千年にひとりの“導く者”になりました。このことは、人生の次の段階に進む上で彼女は何を探しに行くのか。キャラクターの観点から言えば、彼女が冒険を通して、新しい島々を探し求め、まだ見ぬコミュニティとつながることを望むのは、とても自然な流れでした。」
最後に、ファンに最も期待してもらいたいことについてブッシュは、「フィナーレもそうですが、ストーリーテラーとしては、人間の小さな瞬間のすべてに注目してほしいです。私は、モアナと妹のシメアの関係が大好きです。家庭や大切な家族をもつ私たちは、ときに不完全な選択を3歳児に話さなければならないことがありますが、制作陣全員が本当に親しみを感じるテーマでした。モアナの妹への愛、妹への気づかい、そしてその関係の特別さは、多くの人が共感し、心動かされるものだと思います」と述べています。