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シーパラ、東大と共同の新エリア「身近な海の生きもの研究所」7/16オープン

2022年7月6日 あとなび

横浜・八景島シーパラダイスは、新エリア「身近な海の生きもの研究所」を、2022年7月16日(土)にオープンします。

東大の研究室が八景島に登場

“身近な海で暮らしている微小な生物”にスポットを当てた新エリア「身近な海の生きもの研究所」が誕生。水族館「アクアミュージアム」1階にオープンします。

新エリアは、生物が形作られることの解明や進化の道筋の研究を行う東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所との共同の取り組みを研究室の装いで見学できる展示スペースです。

生物が形作られることの解明や進化の道筋の研究を行う東京大学三崎臨海実験所では生物が形作られることの解明や進化の道筋の研究を行っています。東京大学三崎臨海実験所が日頃行っている研究テーマに、“海・島・生きもののテーマパーク”として1993年に開業された横浜・八景島シーパラダイスでこれまで培ってきた“楽しく学ぶ”要素を組み入れることで、わかりやすい展示と身近な海や、海にそこに暮らす生きものに関心を持ちたくなる“知力とエンターテインメント”を目指しています。

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新エリアのコンセプト

私たちが暮らす地球のおよそ70%が海であるように、人間にとって海は欠かせない存在です。この広大な海には、食物ともなる魚介類や海藻類に加えて、日常生活では気がつかない多様な生物・生態系が存在しています。

八景島シーパラダイスでは、SDGsでも掲げられている「海の豊かさを守る」という視点から、まずは身近な海と海の生きものたちに目を向けることで、一見すると難しそうな環境や生物多様性について紹介することを企画しました。

そこで日頃から海の生きものの調査・研究を共同で実施している東京大学三崎臨海実験所が保有する、身近な海に生息する微小な生きものの貴重な学術データを、エンターテインメントの要素も含めてお客さまにご覧いただくことを計画しました。

「身近な海の生きもの研究所」は、知っているようで知らなかった海の姿に気づき、「海の豊かさを守ろう」という気持ちが増幅するようなきっかけ作りを目的とする新エリアです。

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6つの展示ゾーン

身近な海の多様性ラボ

身近な海に生息する海洋生物の多様性について紹介するゾーンです。普段、何気なく見ている海にもたくさんの生物が暮らしています。ここでは、東京大学三崎臨海実験所と同じ仕様の専用水槽で100種を超える小型生物が展示されます。

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ゴカイラボ

体の後端にストロンと呼ばれる 遊泳繁殖する個体を発達させた ミドリシリス(ゴカイの仲間)

東京大学三崎臨海実験所の三浦徹教授、ドイツ・ゲッティンゲン大学のM.Teresa Aguado教授らを中心とする国際研究チームが新種として記載したゴカイの仲間、キングギドラシリスを紹介いたします。
シリスは、ワレカラと同様に身近な海に生息しているゴカイの仲間です。シリスの一部の種類では、尾部を切り離して繁殖様式が見られます。東京大学三崎臨海研究所では、こうしたゴカイ類のユニークな繁殖様式の機構を明らかにすることを目指して研究を行っています。

ワレカララボ

セムシワレカラ

ワレカラは身近な海にすむ小型の甲殻類です。普段じっくり眺める機会はありませんが、細長い体で、腹部がなく、一部の肢(あし)が退化している奇妙な見た目をしています。東京大学三崎臨海実験所では、これまでの研究でこの体がどのように成長していくのかを明らかにしてきました。「ワレカララボ」では、この特殊な進化をとげたワレカラを顕微鏡で観察することができます。

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タコ・イカラボ

コウイカ稚イカの腕

タコやイカは食卓に並ぶ身近な海の生物です。

瓶の蓋を開けるなど、高い知能を持ちさまざまな行動を取りますが、この行動の実現に欠かせないのが吸盤です。東京大学三崎臨海実験所では、吸盤の形成過程やその際に必要な遺伝子について研究をしています。水槽には本物のイカやタコやイカも展示し、実際の吸盤や動きを観察すると、新たな発見があるかもしれません。

繁殖ラボ

ニッポンウミシダ

日本の水族館では、計画的に魚類・無脊椎動物の繁殖に取り組むことで、自然下より採集しなくとも互いに繁殖した生物を水族館のネットワークで提供し合い、持続的な展示が 可能な種類を増やしていく取り組みを行っています。

シーパラダイスでも複数の水族館と協力して「クロウミウマ」や「クマノミ」などの生きものを繁殖する取り組みを行っています。繁殖ラボでは、繁殖事例をはじめ、東京大学三崎臨海実験所で繁殖している「ニッポンウミシダ」について紹介します。

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ECOな宝石真珠ラボ

真珠取り出し体験

真珠の養殖に使われる「アコヤガイ」に特化した研究室です。

東京大学とアコヤガイとの関わりを紹介するコーナーやアコヤガイの生体紹介・真珠ができるまでを解説しています。生体展示とともに「真珠の取り出し体験」も楽しめます。

関係者コメント

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東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所 所長 三浦徹

東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所(通称、三崎臨海実験所)では、多岐にわたる動物分類群を対象に、形や行動様式などのさまざまな生活史性質がどのように発揮されるのか、特に、どのような発生機構によって生きものの形が作られているのかについて、組織形態学的な観察と分子発生学的な解析により解明し、その進化の道筋を理解することを 目指しています。

今回横浜・八景島シーパラダイス様との取り組みでスタートする「身近な海の生きもの研究所」では、東京大学 三崎臨海実験所内で私たちが日頃行っている研究テーマや所内で展示している内容を、横浜・八景島シーパラダイス様が得意とされる“楽しく学ぶ”という観点からよりわかりやすくご紹介くださるとのことで、企画段階からこの展示に関わらせていただいております。

私たちの研究している内容やテーマを広く一般の方にご紹介する機会として、施設の一般公開など年に数回ほど実施しておりますが、今回の取り組みによって、われわれの身近に生息している海の生物に皆さまの関心を寄せていただければと期待しております。

横浜・八景島シーパラダイス 館長 大津大

「アクアミュージアム」は“海の生きものたちのすべてがわかる”をコンセプトにしています。「身近な海の生きもの研究所」では真珠の取り出し体験を行うなど、私たちと海との関わりについて発信する場と考えています。テーマは「楽しく学ぶSDGs」。

身近な海で暮らしている微小な生物にスポットを当てることで、「何気なく見ている海にもたくさんの生物がいる」、「そんな名前も知らない生きものを使って東京大学の研究者が いろいろな研究をしている」、そんな気づきから、知っているようで知らなかった海の姿に気づき、「海の豊かさを守ろう」という気持ちに主体的になっていただくことを目的としています。キーワードは“生物の多様性”、“東京大学三崎臨海実験所×横浜・八景島シーパラダイス”。

ワクワクした気持ちで当館にお越しいただき、「楽しかったね」と満面の笑みで帰る途中、島を出る橋の上から見える海を見て、「この海にはたくさんの生きものがいるんだなぁ。」と一瞬でも思っていただければ、今回のリニューアルは成功です。そんな思いで進めています。

※記事の内容は取材時の情報です。掲載している情報が変更になっている場合があります。
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