伊豆シャボテン動物公園は、2020年8月6日(木)に老衰で死亡したハシビロコウの「ビル」がメスであったことを発表しました。
記録的長寿だった「ビル」
1971年スーダンのハルツーム動物園より来日し、1981年4月28日一般財団法人進化生物学研究所より伊豆シャボテン公園(当時)へ1981年4月メス「シュー」と番(つがい)のオスとして来園。
ハシビロコウは、オスの方がメスよりも平均して大きいという以外に外見上雌雄の差ない為、負担のかかる捕獲・保定しての採血や組織の採取は長年にわたり培われてきた人間との信頼関係を崩さないことなどを鑑み実施されませんでした。
そして、約50年目にしてあらためて「ビル」の性別がメスである事確定しました。
ハシビロコウの寿命は正確には解明されていませんが、コウノトリ科の鳥は平均35年。
「ビル」は記録的に長寿であり、人間の年齢に換算すると100歳以上でした。
伊豆シャボテン動物公園園長の中村園長は「今、ビルのいないバードパラダイスの中を見渡してみると大きな寂しさを覚えますが、同時に大往生であったとも感じます。また、今まで多くの方々に愛され、長きにわたり驚くべき長寿を重ねていく姿に私たち飼育職員の一つの心の支えのような存在であったと信じてやみません」とコメントしています。