ブロードウェイミュージカル「ピーター・パン」が、2024年7月24日(水)~8月2日(金)の期間、公演されます。
44年目のピーター・パンが今年も開幕
1981年から公演されている夏の定番ミュージカル「ピーター・パン」。44年目を迎える今年も、東京国際フォーラム ホールCを皮切りに、愛知・広島・富山・大阪で公演されます。
昨年より新演出版となり、ピーター・パン役は11代目の山﨑玲奈に。昨年ピーター・パンを初めて演じたことを「憧れの役ができて嬉しかった」と振り返り、「去年はお披露目のピーター・パンでしたが、今年はよりパワーアップしたピーター・パンをお見せできたら」と2年目の抱負を語りました。
ピーター・パンは元々アニメーションが好きで、舞台も観に行ったという山﨑さん。子供の頃に見た印象は、かっこよくてイケメンでヒーローだったそうですが「その裏にあるピーター・パンのちょっと寂しがりやな部分やいじわるな怒りっぽい部分も大切にして演じていきたい」と、パワーアップした表現を具体的に明かしました。
ファンタジースプリングスを訪れ「ネバーランドってマジですげえな!」
山﨑さんと共にフック船長役で2年目を迎えるのが小野田龍之介。2人は、東京ディズニーシーにオープンした新テーマポート「ファンタジースプリングス」内のピーターパンの新エリアを訪れたそう。
新エリアの感想を「ネバーランドってマジですげえな!」と興奮して話す山﨑さん。本当に夢の世界に連れて行ってくれるようで、入るだけで幸せになれるエリアだったと振り返りました。
そして「めちゃくちゃテンションあがっちゃった。観客もそんな風にテンション上がるような作品になれるようにしたい」と、パークでの体験をミュージカルにも還元できるよう目指します。
新たに「パイレーツシート」を導入
山﨑さんと一緒にファンタジースプリングスで遊んだ小野田さん。2年目の今年はより一層山﨑さんのピーター・パンが輝くように嫌なやつに徹していくと笑いを誘いました。
フック船長というキャラクターについては、「世界中で一番有名な悪役。気高い怖い存在ではあるけれど、気品あふれる中にもチャーミングな部分や隠しきれない部分がダダ漏れた男だというのが人気があるところだと思う。大胆さを強く持っていきたい」と表現。
さらに今年新たな試みとして導入されるパイレーツシートについて、観客がフック船長たち海賊を応援してくれることから「客席と舞台の架け橋になりながら楽しい公演にしていければ」と抱負を語りました。
必死に生きている人の姿を見せたい
昨年より新たに演出・振付を担当しているのが長谷川寧。中国ではミュージカル演出家賞を受賞し、今年もミュージカル「ジョジョの奇妙な冒険 ファントムブラッド」の演出を務めるなど精力的に活動しています。
“大人も子供も楽しめる”という常套句が使われがちなミュージカルに対し、「大人も楽しめるというより、本当を見せるということがやりたかった」とピーター・パン新演出の意図を説明。具体的には「子供騙しではなく、大人の本気の姿を見せたかった。必死に生きている人の姿を見せたいというのがテーマ」と説明しました。
ピーター・パンの魅力は「大人にちゃんとなること」と語り、「ウェンディが大人になるように時間が進んでいく、その中で時間が進まないネバーランドというものがあって。時間を意識して演出している」と演出の意図を明かします。
時間が有限だと意識でき、誰しもが時間というものと対峙していることを感じられる作品を作ります。
最後に山﨑さんは、「この前本読みをさせていただいた時に新しいネバーランドが見えた気がした」と語り、「2年目のピーター・パンとして、新しいキャストをお迎えして、去年とはまた違う新しいネバーランドに皆さんを誘えたら」とアピールしました。