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ミッキーが100年愛される理由とは 現代のミッキー手描きアニメーターが語る

2025年8月2日 あとなび

ミッキーマウスは2028年に100周年を迎えます。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオでミッキーの手描きアニメーターを担当しているオースティン・トレイラー氏が、ミッキーについて語りました。

100周年短編でミッキーを描いたアニメーター

オースティン・トレイラー氏

オースティン・トレイラー氏は、シカゴ出身のアニメーター。数千人の応募者から選ばれ、ウォルト・ディズニー・アニメーションの手描きアニメーション見習いプログラムに参加しました。

エリック・ゴールドバーグやディズニー・レジェンドのマーク・ヘンといったディズニー・アニメーションの巨匠たちのもとで手描きアニメーションのレガシーと技術を学びました。そして、見習いとして参加した短編アニメーション『オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット』(2023年)を経て、ディズニー社100周年記念の短編映画『ワンス・アポン・ア・スタジオ-100年の思い出-』(2023年)に手描きアニメーターとして参加。ミッキーやミニーを含む複数のキャラクターのアニメーションを手がけました。

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ミッキーの歴史的ターニングポイント

トレイラー氏がその場で描いたミッキーマウス

トレイラー氏は、ミッキーについて「ミッキーの進化はアニメーションの進化でもあります。ディズニーのアニメーションは過去100年でストーリーはより洗練され、それに伴ってミッキーのデザインも進化を遂げてきました」とアニメーターとして感じるミッキーの変化について触れました。

デザインにおける最も大きなターニングポイントは、1939年の短編作品『ミッキーのクッキーパーティー』だと指摘。「その作品でミッキーのデザインに変化が加えられ、より魅力的かつ生命力を感じるミッキーになりました。例えば、ミッキーの感情をより臨場感を持って表現する工夫として、白目の部分に瞳孔を付け加えたんです。私にとっては最も共感できるデザインなんです」と語りました。

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ミッキーを描く上で難しいポイント

一方で、アニメーターとしてミッキーを描く上で最も難しいのは、デザインではなく彼らしさを伝える動きや演技だと、テイラー氏は目を輝かせます。「ミッキーのオリジナルのパフォーマンスを研究できるものはたくさんあります。そして、そこから得られるものやインスピレーションも非常に多くあります。ですが、新しい観客が動きや演技をよりリアルに感じるため、自分自身がそのキャラクターを深く理解する必要があると思います。ミッキーを常に新鮮に、ただし時代にあったキャラクターとして進化させることがアニメーターとしては最も難しい部分だと思います。『過去にこのアニメーターはこう描いたから、それをただ真似すればいい』と簡単に考えがちですが、私たちアニメーターは常に『新しい観客に新鮮で新しいパフォーマンスを届けるにはどうすればいいか』を考えるべきなのです」とミッキーを描くうえで大切にしていることを明かしました。

エリック・ゴールドバーグからの教え

そして、レジェンドアニメーターのエリック・ゴールドバーグから「ミッキーのようなキャラクターと仕事をするときは自分自身に誠実であることが大切だ」と教えられたというトレイラー氏。

「ミッキー&フレンズの動きはいつも若々しさにあふれています。それは常にアニメーションで大切に描かれるべきところです。ミッキーはもうすぐ100歳になりますが、いつでも若々しく活気にあふれる表情をみせてくれます。そしてミッキーは、常にそういったキャラクターであるべきなのです」と説明します。

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ミッキーが愛され続ける理由

最後に、ミッキーがこれほど長い間世界中で愛され続けていることについて、「ミッキーがこれほどまでに愛されているのは、挑戦することを諦めない存在だからだと思います。それがまさに、彼の原点です。たとえば『蒸気船ウィリー』では、彼の望みはただ船を操縦することでした。でも、実はその操縦すらもどこか気が引けていて、なかなか踏み出せなかった。そんな彼だからこそ、観客は自然とミッキーを応援していたのです。その後のミッキーも、彼は常に『より良い人生を夢見るキャラクター』として描かれてきました。自分以上の何かを目指す姿、それは誰もが共感できるものではないでしょうか。特に僕はそうでした。小さいころからアーティストに、アニメーターになりたかったんです。そこがミッキーに最も共感した点だと思います。そしてミッキーが夢を叶え、目標を達成していく姿を見ていると”自分にもできるかもしれない”と思わせてくれるのです」と自身を重ねながら、長きにわたり愛される理由を語ってくれました。

© 2025 Disney
※記事の内容は取材時の情報です。掲載している情報が変更になっている場合があります。
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